80.神との対話【解説】P164~165 人間関係①「人間関係とは」

80.神との対話【解説】P164~165 人間関係①「人間関係とは」

まずは前回の復習です。

ニールさんはようやく、自分の現実を創り出しているものが「自分自身の思考」だと気付くことができました。
ご自分の”苦しみ”が、神がそれを望んでいるために起きているのではないことが、やっと理解できたのです。

今起きている現象は、長く自分が信じてきた「願いなどめったに叶うものじゃない」という思い込みが、現実になっているのでした。
また失業という現実も、ここのところ仕事に行くのを嫌がっていたために起きたことでした。

それらを神様に教えられ、ようやく気付くことができたニールさんは、がっくりと落ち込みました。
すべては自分の思考から起きていると知り、「なんてダメな自分なんだ」と自分を責めてしまったのです。
自分を恥じ、悲しんでいました。

そして神様に、「なぜ自分はいつもネガティブなのだろう」と聞きました。

神様はその理由を以下の通りに説明しました。
①子どものころから「劣っていて罪のあるダメな人間」などと、否定する言葉を言われ続けてきた。
②人が人(自分の子どもなど)にそのように言う理由は、「原罪」という宗教の教えに影響されている。(しかし本当は、人に原罪は存在しない。完璧な神は、完璧な生命しか作らないから)

自分のもつネガティブさが、自分自身に起因するものではないことを知り、ニールさんはほっとしました。
そして、どうしたらそのようなネガティブさから離れられるのかを、神様に聞きました。
神様がお答えになったのは、この本(神との対話)を繰り返し読んで覚え、他人にも説明できるようになりなさい、とのことでした。

ニールさんは、ご自分が神様とお話して書き留めた内容を、当時はまだ本にはしていませんでした。
しかし神様は、ニールさんが書き留めている言葉たちがいずれ本になることを知っておられました。
世界中に読者が生まれることも、知っていました。
多くの人たちがこの本を読み、神の言葉に触れることで、創造について理解し、不必要な思い込み(観念)を変化させ、悩みや苦しみを一つずつ昇華して、幸せな人生が送れるようになっていくことを知っていました。

今日のお話はここからです。
ニールさんは神様に、恋愛関係を含む人間関係について質問しました。
人間関係は私たちの永遠の課題のように思えます。
仕事を辞める理由の大半は、人間関係だと聞いたことがあります。
恋愛に失敗して死を選ぶ人もいます。
なぜ私たちはこんな風に人間関係に振り回されてしまうのでしょうか。

神様が人間関係について最初にニールさんに述べられたのは、「意識的に、自分がどうありたいかを選びなさい」ということでした。
私たちは、人間関係に振り回されるのではなく、自分の心のありかたを選ぶことができるのだそうです。
神様は、まずは人間関係の要点を、以下の通りお話されました。

①人間関係について学ばなければならないことは何もない。ただ、知っていることを実証すると良い。

②幸せな関係を築く方法はある。自分が考え出した目的ではなく、本来の(人間関係の)目的のために関係を活用することだ。

③人間関係はいつでも課題だ。つねに創造すること。表現すること。そして自己の高い面、より大きな自分、すばらしい自分を経験することが求められる。

④③の経験(創造や表現など)をいちばん直接的に、力強く、純粋に実践できるのが人間関係という場だ。

⑤ほかの人間や場所、出来事との関係を通じてのみ、あなたは(個性のある実態として、他と区別しうる何者かとして)宇宙に存在できる。つまり他がなければ、あなたも無であることを覚えておくように。

⑥ここまでのこと(①~⑤までのこと)をはっきりと理解し、把握できれば、すべての経験を、すべての人間的出会い、特に個人的な人間関係をうれしいと思うようになる。

⑦人間関係は、最も高い意味で建設的なことであるというのが、⑥の理由である。

⑧経験はすべて、ほんとうの自分を創り上げるために活用できるし、活用すべきだし、現実に活用されつづけている。

⑨自分を創りあげることは、意識的な構想にもとづくすばらしい創造にもなるし、「偶然まかせ」にしておくこともできる。起こった出来事に左右されるだけの人間であることもできるし、出来事に対してどうありたいか、何をするかという決断を通じて、どんな人間になるかを選ぶこともできる。

⑩意識的な自己の創造は⑨の後者(赤い下線部)の方だ。その経験によって、自己が実現される。

⑪すべての関係を(意識的に)うれしいもの、特別なもの、自分を創りあげる経験としてとらえなさい。そして、いま、自分がどうありたいかを選びなさい。

神様は、私たちに選ぶ力を与えてくださっています。
自分を信じて、自分で選べるということを信じられると、「起きた出来事に左右されるだけの人間」から卒業できます。
起きた出来事に対して、自分がどうありたいのか、何をするのかという決断をすることができます。

自分が「どうありたいのか」「何をするのか」という捉え方は、まるでダイエットのようだと思いました。

スマートになりたいと望んで目標を立てたとして、
どうありたいのか…体重を落とす、着たい服を着る
何をするのか…運動を日課に取り入れる、食べる量を減らす
と、決めたとします。
多くの人はそれを実践することができるでしょう。
結果、目標に到達する人もいるでしょうし、達成できなくても目標に近づくことができるでしょう。
「いっぱい食べたい!」「なまけたい!」と思うこともあるでしょうが、その気持ちを振り払ったり、または休憩を取り入れたりして、続けることができるのではないでしょうか。
少しずつ理想体重に近づき、喜びを感じることもあるでしょう。
意志の力で、目標に近づけます。

このことは人間関係も同じで、職場などで何か人とのトラブルが起きたとして、
どうありたいのか…自尊心を保つ、明るく毅然とした態度でいる
何をするのか…自分を恥じない、失敗を気にし過ぎない、悪かったと思えることは謝ろう
などと、決めることができるでしょう。
ダイエット同様に、意志の力で、目標に近づくのです。

ダイエットと人間関係とは、傷つくのか傷つかないのかなど異なる悩みを生み出しますし、
人間関係の悩みはダイエットよりももっと深刻で、喪失感など重く人生にのしかかる可能性のあるものですが、
神様の視点から見るとどちらも同じように、私たちの意志の力で変えられる”悩み”なのだろうと理解しました。

以前、高校生が描いた鉄人28号のポスターで、「鋼のように傷つかない心をもとう」といった内容が啓発されていたのを思い出します。
私たちはもしかすると本当に、自分の意志で、傷つかなくて良くなるのではないでしょうか。
過去にいったん傷ついたとしても、そこからさらに強くなって、明るく復活できるのが”人”なのかも知れません。

また、自分の創造や表現によって、自分の得意なことやより大きく成長して素晴らしくなった自分を実践できるのが、人間関係という場とのことでした。
そのことをはっきりと理解し、把握していれば、人間関係や出会いを「うれしい」と思えるとのことでした。

以上が、ここから始まり30ページにもおよぶ人間関係について、最初に神様が述べられた”要点”でした。

本からの引用…神様の言葉を書いておきます。

自分を創りあげることは、意識的な構想にもとづくすばらしい創造にもなるし、
「偶然まかせ」にしておくこともできる。
起こった出来事に左右されるだけの人間であることもできるし、
出来事に対してどうありたいか、何をするかという決断を通じて、
どんな人間になるかを選ぶこともできる。
意識的な自己の創造は後者のほうだ。
あとのほうの経験によって、自己が実現される。

神との対話1 P165

すべての関係をうれしいもの、特別なもの、自分を創りあげる経験としてとらえなさい。
そして、いま、どうありたいかを選びなさい。

神との対話1 P165

今日はここまでです。
次回は、人間関係の目的について詳しくお話されています。

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