神との対話【解説】P158~162 苦労からの脱却④「神は試練を与えない」
前回、神様はニールさんに、苦難の中にあるときほど「神」を忘れてはいけないということを伝えられました。
わたし(神)を最も必要としているときに、わたしを捨ててはいけない。
神との対話1 P158
いまこそ、試練のときだ。
いまこそ、チャンスだ。
ここに書かれたすべてを証明するチャンスだ。
辛く苦しい時ほど、神を必要とするのが良いと、神様は言われています。
祈ったり、瞑想したり、人によっては自然の中に出て歩いてみたり、ヨガをして体を大切にしたりすることで、神の波動に近づくことができます。
つまり、自分に優しいことをして神(の波動)に近づき、心に喜びや平和を感じると良いのです。
神の波動は、自分自身のハイアーセルフの波動でもあります。
その波動に近づくことを意識的に行えば、以下のようになるとのことです。
①大きな精神の平和が得られ、良いアイデアがあふれ出す。
②自己実現ができる。
③いま経験している苦労はすべて、かりそめにすぎない(過ぎ去ってしまうこと)と分かる。
だからこそ、苦労を感じている時には、なげいたり焦って色々と行動したりするのではなく、まず神の場に行く(自分を気分良くさせる)のが良いのです。
ここからが今日の解説です。
神様はニールさんに、ニールさんの抱えている問題が「神の手に負えない問題」だと思っているのか?と聞きました。
二-ルさんは、「そうは思わない」こと、けれども「神様が手を出して助けてくれるかどうかの確信がもてない」ということを伝えました。
二ールさんが、神様が自分に手助けすることに対して確信がもてない理由は、以下の通りです。
①苦労は神から与えられた試練であり、教訓が含まれている可能性があると、思っている。
②だから解決策があるのかどうか、確信がもてない。
③問題を抱えることに意味があるので、問題は解決しないのかも知れないと感じている。
④神様に「この試練にたえなさい」と言われているのかもしれないと、思っている。
以上のように、ニールさんは神様に伝えました。
そのように話すニールさんに、神様はここでもう一度、ご自分(神)とニールさんとの関係を整理しようと、言いました。
あなたは、(あなたの苦労は)わたし(神)の意図の問題だと考えており、
わたし(神)は、(あなたの苦労は)あなたの意図の問題だと言っているのだから。わたしがあなたに望むのは、あなた自身があなたに望むことだ。
それ以上でもなく、それ以下でもない。
わたしはあなたが何かを求めるたびにそれをかなえるかどうか、ひとつずつ判断したりしない。
わたしの法則によれば、ある原因があれば必ず結果が生じる。
ふたを開けてみなければ結果がわからないなんてことはない。
あなたの選択しだいで、実現できないことはない。
それどころか、あなたが求める前から、わたしは与えようとしている。それを信じることができるかな?
神との対話1 P160
ニールさんは神様に、「いいえ」とはっきり言われました。
”祈っても応えてもらえない経験をさんざんしてきましたから”と、謝りながら神様に伝えました。
神様の答えは、いつもそうですが、愛に満ちた返答でした。
あやまることはない。
神との対話1 P160
経験から生まれた正直な思いを大切にしなさい。
わたしにはわかるし、尊重もする。
わたしに向かいあうときは、それでいいのだ。
ニールさんはここで「願い」について、ご自分が信じてきたことを神様に打ち明けました。
求めるものすべてを得られるとは信じられないこと。
自分の人生がそれを証明していること。
願いなどめったに叶うことはなく、もしも願いが叶えば、「ちくしょう、今回は幸運じゃないか」と思うこと。
きっと苦労している人たちの多くは、同じように感じていることでしょう。
神様はニールさんに、「おもしろい言葉を使うね」と伝えました。
「ちくしょうつきの幸運と、うれしい、やったぞという幸運との両方が、人生にはあるのだね」と、まるで笑っているかのようにニールさんに伝えました。
ここから大変に大切なことを、神様がお話されています。
いいかな、あなたはつねに、自分が創造したものを得るのだし、つねに創造しつづけているのだ。
神との対話1 P161
わたしは、あなたが創造したものを批判せず、ただ、もっと創造できるように、もっともっと多くを創造できるようにと、力を与えるだけだ。
もし、創造したものが気に入らなければ、選びなおしなさい。
神としての私の仕事は、つねに再選択の機会を与えることだ。
以上の内容は、ここまで私たちが学んできたこと…私たちは自分がもつ「思考」「言葉」「行動」によって自分の人生を創造していることを示しています。
私たちは自分の思いや言葉、行動によって今の現実を創造しており、そしてそれをもっともっと多く経験できるようにと神様に助けられています。
だから自分の行動はもちろん、言葉も思考(感情)も、今が気に入らないのであれば選びなおす必要があります。
神様は、選びなおすチャンスを、ご自分の仕事として何度も与えてくださっているとのことでした。
さて、あなたは求めるものをすべて得られはしなかったと言う。
神との対話1 P161
だが、わたしは、あなたがつねに求めるものを得てきたと言う。
人生は選んだものをめったに得られないという考え、それも創造につながる思考だし、
それを含めて、人生はつねにあなたの思考の結果だ。
ネガティブな思考も、ポジティブな思考と同様に宇宙(神)に発信され、それが現実となって引き寄せられることを神様はニールさんに説明されました。
人生はつねに、自分自身の思考の結果なのだと神様は言われています。
次に神様は、なぜニールさんが失業に至ったのかもお話されました。
二ールさんがいやいやながら朝起きるようになり、仕事が楽しくなくなり、ぐちっぽい気分になりはじめていたことを伝えました。
結局、ニールさんの心は、それまでのニールさんの仕事を選んでいなかったのです。
だからニールさんは”失業という状況の犠牲者”ではなく、ニールさんの心が仕事から離れることを望んだ結果として「失業」という状況が訪れたことを、お伝えされました。
あなたは自分の力を誤解している。
神との対話1 P161
忘れないように、あなたの人生はあなたの意図するとおりに進んでいくのだよ。
それでは、あなたはいま、何をしたいのか?
人生では、選んだものもめったに手に入らないという理論を実証したいのか?
それとも、自分がほんとうは何者であり、わたし(神)が何者であるかを明らかにしたいのか?
ここまで聞いて、ニールさんは自分を振り返り、「犠牲者」というレッテルを自分に貼り付けていたことを恥じていました。
そして神様の前で悲しんでいました。
神様はいつものように優しく諭しました。
そう思うと何かの役に立つかな?
真実を聞かされたらなぜすなおに認め、そちらに向かって踏み出さないのか?
自分を責める必要はどこにもない。ただ、自分の選択を認めて、選びなおしなさい。
神との対話1 P162
神様は、ニールさんだけにこの優しい言葉を掛けているわけではないと感じます。
自分の運命(状況や経験)を振り返って、少しでも”悲しい”と感じる私たち全員に、神様は”自分の選択を認めて選びなおすこと”を勧めています。
ニールさんは、神様からそう聞いても、やはり悲しかったようです。
今の苦しい現状を自分自身が創造したのだと知ったら、きっと多くの人が悲しくなるだろうと思えます。
そこでニールさんは神様に質問しました。
なぜ、ニールさんは、いつも暗い考え方ばかりを選ぶのでしょう。
なぜ、ニールさんは、暗いほうを選んでは、自分を責めるのでしょうか。
なぜ、ニールさんはこんなにもネガティブなのでしょうか。
神様から告げられたその答えは、次回にいたします。
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