36.神との対話【解説】P58~59 神はルールを作らない

社会に対して腹立ちを感じずにはいられなかったニールさんの神さまへの質問は、
飢えや暴力や不正、天災での被害があるこの世界について、
「『悪を感じるな』と言うのですか?」
というものでした。

それについて神さまは、以下のように答えました。

神の世界では、なになにを「せよ」とか「してはならない」とは言わない。
したいことをしなさい。
より大きな自己の姿にかなっていることを考え、行いなさい。
悪だと感じたいなら、悪と感じなさい。

神との対話1 P58

神さまは私たち人間に、
「~しなさい」「~してはいけない」という戒律などは設けていないことをここでお話されました。

敬虔なクリスチャンとして厳格に教育されてきたニールさんは驚いて、このことについて聞きなおしました。
「神の世界に『せよ』とか『してはならない』ということがないのなら、
 いったいどこの世界にそれがあるのでしょうか?」

あなたがたの想像のなかに。

神との対話1 P59

長い間、神が決めたとされてきているものごとが、ただ私たち人間の想像の中にあるのだと、
神さまが言われたのです。

このような神の答えを聞いたニールさんは、ここでも驚いて、
この世に定められている正邪、善悪、すべきこと、してはならないことは、神によって定められた規則だとみんなが言っていることを神さまに伝えました。
どこの宗教であっても、すべきことや禁じられていることが数多くあるものです。
それらを素直に「神の言葉」として幼少期から受け取ってきた人にとって、すべきこともしてはならないこともないと神さまが発言することは、天と地がひっくり返るような驚きだったと想像できます。

そして再び ──これまでも驚きの回答が何度かありました── 、ニールさんが思いもよらなかったことであり、けれども心に深く染み入る愛のある返答が、神さまから返ってきました。

あなたがたを教えたひとたちが間違っているのだ。
わたしは正邪も善悪も決めたことはない。
そんなことをしたら、あなたがたへの最高の贈り物がだいなしになる。
したいことをして、その結果を体験するという機会をあなたがたから奪うことになる。
自らを真の自分のイメージになぞらえて創造しなおす機会を奪うことになる。
偉大な考えをもとに、よりすぐれた自分を創り出す能力を発揮する場所を奪うことになる。

神との対話1 P59-60

闇の世界で様々な経験をしながら、いつか光である自分に気が付いて輝き、
最終的には神である自分を宇宙に示すという栄光にたどり着くことが、
私たち人間に約束されていることだと、
本の中で語られていました。

私たちはさまざまな経験をするために、
禁止もすべきこともない、自由で許された世界に生まれてきたことが、ここで解りました。

以前、「アミ 小さな宇宙人」という本を読みました。
アミが生きる世界では、守られるべき法律はただ一つ「愛」でした。

愛が守られていればそれで良いという世界に宇宙人であるアミは生きていましたが、
地球上の私たちはまだ愛でなくても良いのでしょう。

けれども、私たちは一体であるがゆえに、
「人に与えたものが自分に返ってくる」ことになります。
人を苦しめた人は同じ苦しみを自分も味わうことになります。
人を大切にした人は、同じ優しさを自分も知ることになります。
このことは「カルマ」と呼ばれています。
そうやって、自分が人にしてきたことや自分に返ってきたこと、
そのときに感じた感情などを
「経験」として自分の身につけて学び(思い出し)
愛に生きることがどれほど楽で素晴らしいことかを知るようになっているのでしょう。

いつか地球でも、「愛」が法律になる世界がやってくることを信じています。

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